細菌と環境

地球が誕生してから46億年がたちましたが、生物が誕生したのは40億年前だとされます。

地球上の生物は必ず死にますが、死体は微生物により分解され他の生物に再利用され、物質は大きな循環の中にいます。

例えば炭素は、大気中に0.04%含まれる二酸化炭素や、岩石に含まれる炭酸カルシウム、細菌や植物に含まれる動物中炭素化合物、海洋に含まれる二酸化炭素、文明のエネルギーである化石燃料など人類はこれらを年間7000億トンも消費しています。

これらは地球上を形を変えながら循環しています。

大気中の二酸化炭素は、植物や光合成をする微生物などに取り込まれ、動物はそれらを食べることで炭素を摂取しています。

生物が摂取した炭素も生物が排泄する便や生物自体が死んだ時に土壌中でそれらが分解せれることで、土壌に変換されます。

それら生物から変換された炭素は植物によって吸収されたり、長い年月をかけ化石燃料になったりします。

このように炭素が大気中に変換されたり、化石燃料へ変換されたりするプロセスには、細菌による分解が必ずと言って良いほど関係しています。

細菌の分解能力が無いと、死体や排泄物は溜まる一方で炭素は消費される一方になってしまいます。

また、大気中の80%を締める窒素も生物を構成する重要な元素で、動物の身体を構成するタンパク質を構成し、タンパク質の15%前後は窒素でできています。

この窒素も生物のライフサイクルにより環境の中を循環し、それらの過程で細菌の分解能力が大きくかかわっています。

動植物は大気中の窒素ガスを直接利用することができず、硝酸の形で植物によって利用され、動物は植物を食べることで窒素を体内に摂りこんでいます。

このようなサイクルで循環する窒素の量は、年間で10億トンもあるそうです。

大気中の窒素を生物の中に取り込むことは窒素固定と呼ばれ、大気中の窒素は土壌中の細菌によって窒素固定されます。

植物は大気中の窒素を直接取り込むことができないので細菌が産生した硝酸や亜硝酸、アンモニアとして取り込みます。

生物が死ぬと細菌により分解されアンモニアが生成されますが、その他、生物の中のアンモニアは毒性が高いので生物は尿素に変換して体外に排泄します。

これらの排泄物や動植物の死体は、土の中で細菌により窒素固定され、植物に取り込まれまた動物により摂りこまれます。

土の中の窒素固定には、ニトロソモナスと呼ばれる細菌が働いています。

地球上の自然環境の中では様々な元素が利用されていますが、生命誕生以降40億年も枯渇しないのは細菌によるリサイクルがあるからです。