酒の種類

人類は太古よりアルコールを製造する方法を学び世界中には様々な酒があります。

酒を大きく分類すると下記の三種類に分類されます。

醸造酒

果汁の場合は原料をそのままか、穀物の場合は糖化した後、酵母によって発酵させ濾過させてアルコールを製造する方法です。

醸造によって作られる酒には、清酒、ビール、ワイン、紹興酒などがあります。

蒸留酒

蒸留酒とは醸造酒を蒸留して作られた酒で、アルコール分が高く、樽や壺に入れて長期間熟成させたお酒です。

蒸留によって作られる酒には、ウィスキー、ブランデー、ジン、ウォッカ、ラム、焼酎などがあります。

混成酒

醸造酒や蒸留酒に植物の根、花、実などを漬けてその色や香りをつけ、糖やアルコールを加えて濃厚にしたもので、アルコール度数も高めです。

混成酒には、梅酒、ヴェルモット、チェリーブランデー、オレンジキュラソー他、薬用酒などがあります。

世界各地の酒

酒の名称 酒の種類 原料 発酵微生物 生産国 アルコール度数(%) その他
ワイン 醸造 ブドウ 酵母 世界各国 8~13 生産量の8割は欧州産
シャンパン 醸造 ブドウ 酵母 フランス 9~14 発泡酒
シェリー酒 醸造 ブドウ 酵母 スペイン 7~20 天日で原料のブドウを干し糖度を高めてから仕込む
シードル 醸造 リンゴ 酵母 ヨーロッパ、アメリカ 2~8 発泡酒と非発泡酒がある
ビール 醸造 大麦 酵母 世界各国 3~7 生産量1位はアメリカ、消費量1位はドイツ
ウィスキー 蒸留 大麦 酵母 イギリス、アメリカ、日本、カナダ 40~45 イギリスのスコッチ、アメリカはバーボン
ジン 蒸留 ライムギ、大麦 酵母 オランダ 37~50 杜松(ねず)を蒸留時に加える
ウォッカ 蒸留 大麦、トウモロコシ 酵母 ロシア 40~50 白樺の炭を通して無色透明の酒に仕上げる
ラム 蒸留 サトウキビ、糖蜜 酵母 中南米 37~45 ヘビーからライトまで酒質により分類される
テキーラ 蒸留 アガベと呼ばれる植物 酵母 メキシコ 40~43 アガベの根に豊富なデンプンが含まれる
アラック 蒸留 ヤシ、糖蜜 酵母 南アジア 50~60 蒸したコメや麹を使う場合もある
ブランデー 蒸留 ブドウ 酵母 フランス 40~45 葡萄酒を蒸留し樽で熟成されます
カルヴァドス 蒸留 リンゴ 酵母 フランス 42~45 非発泡のシードル
アクアヴィット 蒸留 馬鈴薯と大麦麦芽 酵母 北欧 55~60 シナップスとも呼ばれ薬草を入れているものもある
コルン 蒸留 ライムギと小麦 酵母 ドイツ 30~40 シナップスとも呼ばれる
ミード 醸造 蜂蜜 酵母 スウェーデン、ポーランド 10~12 蜂蜜を発酵させた後、薬草を入れる
ケフィール 醸造 馬乳 酵母 コーカサス 1 馬入を発酵させた馬乳酒
牛乳酒 蒸留 馬乳 酵母 シルクロード 10 動物の乳を発酵させてから蒸留
白酒 蒸留 高粱、大麦、キビ、豆 カビ、酵母 中国 30~70 中国の代表的な酒で独特な香味がある
黄酒 醸造 うるち米、大麦、小麦 カビ、酵母 中国 13~20 この酒を熟成させたものを老酒という
紅酒 醸造 うるち米、硬米 カビ、酵母 台湾 12~14 酒の出来上がる直前に酒を加える
マッコリ 醸造 うるち米、硬米、小麦 カビ、酵母、麹 韓国 13~14 飲酒時に水で薄めて6度くらいにする
チャン 醸造 うるち米 カビ、酵母 ブータン、ネパール、チベット 3~4 この酒を蒸留するとロキシという酒になる
清酒 醸造 酵母、麹、乳酸菌 日本 15~23 世界で最もアルコール度数が高い醸造酒
焼酎 蒸留 米、麦、甘薯、黒糖、トウモロコシ 麹、酵母 日本 20~45 甲と乙があり甲は連続式蒸留機で、乙は単式蒸留機で造られる。

酒は世界各地で昔から存在し、日本の清酒、中国の白酒、イギリスのウィスキー、ドイツのビール、フランスのブランデー、イタリアのワイン、ソ連のウォッカなど各国独特な酒があります。

酵母によりアルコール発酵し酒ができるには、糖分が必要なので穀物原料の糖化の技術がなかった太古の酒は、北方では山ブドウやキイチゴ、南方ではパイナップルやヤシなどが原料に使われました。

一万年程前の時代になると、ナイル河畔で小麦、インドや中国で稲、東南アジアでは稗などが栽培され始め農耕時代が始まるとともに穀物を原料とした酒も生まれ始めます。

これら農耕社会を営む中で、貯蔵や調理の時に発芽した穀物が甘くなりその水が酒になっていたことや、米を煮炊きしたものにカビが入ったものが酒になっていたことが想像できます。

麦芽もカビも穀類の成分であるデンプンを分解しブドウ糖にする酵素があるので長い歴史の中で酒の造り方を発見したのでしょう。

また、人類最古の文明と言われるメソポタミア文明でも発掘された文献に酒の造り方が書いてあったそうです。

発酵によるアルコール製造

糖を酵母で発酵させ蒸留させるとエチルアルコールができますが、西洋では麦芽の糖化酵素を用いて、東洋ではカビの糖化酵素を用いて原料の穀物に含まれるデンプンを分解し麦芽糖やブドウ糖を得て、酵母により発酵させエチルアルコールを製造します。

糖蜜から繰り返し蔗糖を回収した廃糖蜜を主原料として酵母で発酵させ製造する方法も広く普及しています。

工業用のアルコールは、エチレンから合成され溶剤や化学工業の原料に利用されています。

飲料や食用に使われるアルコールは発酵法により生産されたアルコールに限られています。