納豆の種類

日本の代表的な発酵食品として納豆がありますが、納豆には2種類があり一つは寺納豆と呼ばれる塩辛納豆で、もう一つは一般的な食卓にのぼる糸引き納豆です。

塩辛納豆

糸を引かない塩辛納豆は奈良時代に大陸から伝えられたもので、大豆の塩漬け食品で昔はクキと呼ばれていました。

京都では大徳寺や天龍寺と言った寺院で作られたことから寺納豆とも呼ばれましたが、浜名湖の大福寺でも作られそれが特産品となったことから浜納豆とも呼ばれていました。

塩辛納豆の作り方は、大豆を煮た後麹菌を添加して大豆麹をつくり、これに塩水を浸して3~4か月発酵させることで耐塩性の酵母と乳酸菌だけが残り発酵させた後、これを自然風で乾燥させることでできあがります。

この納豆の一粒一粒には非常に多くタンパク質が含まれる上にビタミンやミネラルなどの栄養素も豊富で保存性も良いので重宝されてきました。

糸引き納豆

糸引き納豆は1000年前に日本で生み出された発酵食品で、室町中期ころとされます。

江戸時代になると納豆売りが江戸の市街で売り歩く姿が良く見られ、庶民の食卓にのぼるようになり、朝食にみそ汁と納豆という二大発酵食品が定番となりました。

この納豆は寺納豆とは異なり、大豆を煮てこれを稲わらでくるみ保温すると、藁の中に生息していな納豆菌が大豆の上で大量に増殖し、発酵することで特有の風味とねばねばの粘液に包まれた納豆ができあがります。

現在の製造法では藁で包むことはせずに培養してある納豆菌を添加して発酵させます。

通常の大豆に比べ納豆菌により発酵された納豆はビタミンB2が10倍も含まれ、その他ビタミンB1,B6,ニコチン酸などのビタミンも豊富でタンパク質も含む栄養食品です。

これは納豆菌が発酵する時に多くのビタミン類や有機酸、デンプンやタンパク質の消化酵素を生成し菌体外に分泌するからです。

更に糸引き納豆はデンプンやタンパク質と分解する消化酵素を多く含むことから、納豆は原料の大豆に比べ消化も良く吸収も早いことから粗食であった昔の日本人にとって栄養価の高い食品だったのです。

日本以外の納豆

インドネシアのジャワ島には大豆をカビによる発酵で造るテンペ、ヒマラヤ付近のネパールやブータンにはキネマと呼ばれる納豆があります。

インドネシアのテンペはジャワ島で保存食として食べられたものがインドネシア各地に広がった伝統的な発酵食品です。

作り方は大豆を煮た後型に入れてクモノスカビを添加して30度の温度で3日間発酵すると出来上がります。

テンペの表面にはカビの菌糸で包まれ、カマンベールチーズのように見えます。

発酵中には有利不飽和脂肪酸が産生されビタミン類も産生されることから非常に栄養価の高い食品となります。

テンペの食べ方は、そのまま食べるわけではなく、これを油で揚げたり、料理の素材として調理されます。

台湾には紅豆腐と呼ばれる発酵食品があり、これは豆腐を乾燥させた後に紅麹菌を添加して発酵させることで作ります。

納豆のねばねば成分

納豆特有のネバネバ成分ですが、これはアミノ酸の一種であるグルタミン酸がポリペプチドと結合し、更に果糖の重合体が結合したもので納豆に2パーセント含まれます。

納豆菌がなぜこのようなネバネバ成分を生成するのかはまだわかっていません。